地場産物を学校給食に取り入れ全国学校給食甲子園で優勝

学校給食の日本一を決める「第13回全国学校給食甲子園大会」の決勝大会が昨年12月、女子栄養大学駒込キャンパスで開かれ、兵庫県の養父市学校給食センターチームが優勝を飾りました。全国1701校・施設から選ばれた代表12チームが地場産物を活かした献立を競ったもの。同チームの栄養教諭である井口留美さんに、毎日出している学校給食が日本一に選ばれた感想を伺った。

井口留美さんの顔写真井口留美(イグチ ルミ)
兵庫県出身。学校栄養職員を経て、平成21年度より栄養教諭として勤務。現在、兵庫県養父市学校給食センター(養父市立養父中学校)に在職。30年、第13回全国学校給食甲子園に村橋純一調理員とペアで出場し優勝。

Q:日頃どのようなことを心がけて学校給食を提供されていますか。

成長期の子供たちに、栄養のあるものをおいしく食べてほしいと思いながら、毎日の給食を提供しています。そのため、子供たちに給食を残さずおいしく食べてもらうには、どうしたらいいかと考えています。栄養のバランスが取れた給食を出したとしても、それが残されてしまうようでは意味がありません。そこで調理員と相談しながら、なるべく食べやすいものをと工夫しながら調理をしてもらうよう心がけています。

Q:優勝した献立の7割以上で地場産物を使われていますが、日頃の献立でも地場産物は意図的に使われていますか。

養父市学校給食センターでは、毎日約2000食の給食を提供しています。そのすべてを地場産物で提供するのは難しいのですが、できるだけ多く地場産物を活かした給食を提供していきたいと思います。センターでは市内産の農産物を利用した新メニューを考案して、月1回、給食の献立として提供しています。また、今回の大会で提供した「浅黄豆入り古代赤米ごはん」の八鹿大豆は養父市の在来大豆、「八鹿豚とやぶ野菜の豚汁」の八鹿豚は養父市のブランド豚です。

Q:どのような形で子供たちに食育を伝えていますか。

一例ですが、地元で採れたえんどう豆を給食で提供する前に、子供たちに豆のサヤむき体験をしてもらうことで、自分たちが食べる食材を身近に感じてもらっています。子供たちは、サヤの中の豆を数えて、大きなえんどう豆が7~9個も入っていることを知ります。こうした本物に触れる食体験を通して、食に関する興味付けと知識を身に付けていきます。子供たちは自分がむいたえんどう豆が、えんどうごはんとして給食で登場し、喜んでいました。

Q:食育への思いを聞かせてください。

食育というものは、今すぐに結果が出るものではありません。10年後、20年後に子供たちが社会人となった時、健康に過ごせるような体を、今の子供のうちから作り上げていくものです。そんな、健康に一生を過ごせるような体づくりを学校給食でも担っていきたいと思います。

Q:全国学校甲子園で優勝した喜びを、どのように伝えますか。

養父市学校給食センターには30名の職員がいます。出場が決まってから、ここに来るまで職員一人ひとりが力を貸してくれたことに感謝しています。正に総力戦という言葉がピッタリ。養父市の9小学校・4中学校の先生や子供たちと保護者の皆さんには応援をいただきました。子供たちには、いつもみんながおいしく食べている学校給食の献立で優勝することができたよと伝えたいと思います。これからも、学校給食がさらによいものになるよう、日々の給食づくりに取り組んでいきたいです。

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